2008-05-30

QuickLook の弊害?

QuickLook は場合によってはディスクを消費しすぎるかもしれない。

OmniGraffle Professional は図表を作成するには非常に使い勝手がよく、一定水準以上に奇麗に仕上げるのも簡単な、お気に入りのソフトウェア。実際に仕事にもよく使っている。

一方、Mac OS X が 10.4 (Tiger) から 10.5 (Leopard) にバージョンアップして追加された便利機能の一つ、QuickLook も重宝している。もちろん、OmniGraffle も QuickLook に対応済みで、ファインダからアプリケーションを起動することなく内容を確認することができて快適ではある。

QuickLook で内容を確認することができるためには、やはりどこかに QuickLook で表示すべき情報を持っておかないといけないので(さすがにいつもリアルタイムでレンダリングするのは遅いだろうし)、OmniGraffle の場合はそのドキュメント内に、PDF 形式のものと thumbnail 表示用の TIFF を持つようになっているようだ(下図)。

これは、ファイルの保存形式にパッケージを選んだ場合のパッケージ内容で、QuickLook というフォルダ内に Preview.pdf と Thumbnail.tiff という二つのファイルができていることが分かる。ファイルの保存形式にフラットファイルを選んでもドキュメントの容量が変わらないことと、保存形式をいつでもパッケージとフラットファイルの間で変更できることがから、フラットファイル形式でも内部的には同じような扱いになっているのだろうと思う。

注目すべきなのが、Preview.pdf のファイルサイズ。なんと、もとになるデータ全ての総量よりも大きくなっているのが分かる。Preview.pdf の内容を確認してみると、文書の全ページを PDF として書き出したのと同じようなものになっていて、こりゃさすがに大きくなってしまう。確かに QuickLook でページめくりにも対応しようとすればこういうことになるのも仕方ないのかもしれないけど、ちょっとオーバースペックだ。QuickLook でのプレビューはせいぜいディスプレイでしか表示しないのだから、png とか解像度の低い tiff にしたらどうだろう。文字情報主体の場合は pdf でも十分小さくできるのかもしれないので、内容によって形式を適切に選んでくれるようになるともっといい。

というかファイルサイズが一気に倍以上になるのはさすがにツラいので、なんとかしてください>Apple & OmniGroup。


追記: 実は OmniGraffle に QuickLook のプレビューを含めるかどうかを指定するオプションがあることに後で気付いた。上で例にあげた書類でこれをオフにすると、QuickLook フォルダごとなくなっているのを確認した。このオプションは書類単位で変更できるので、デフォルトのテンプレートで設定しておこう。QuickLook 便利なので、アプリケーションによってはサムネイルだけ作るとかそういう細かい設定ができるとうれしいが、そこまではたぶんやってくれないだろうな。

NM706i 発表

アクセス数がちょっと増えているなと思ったら、どうやら docomo の 706シリーズに、またも Nokia 製の端末が含まれていたからのようで、何度か書いた NM705i 関連の記事が検索にひっかかったためらしい。

docomo の製品情報のページ も見てみたけれど、どうやら NM705i から追加された機能もほとんど見当たらないし、買い換えるほどのものでもないみたい。

ただし、6120 が NM705i になるときに削られてしまった Symbian のアプリケーションへの対応が復活すれば話は別だけど、たぶん無理なんじゃないかなぁ。もし Symbian のアプリケーションをインストールして使えるなら、NM705i を買ってからまだ数ヶ月しかたってないけど NM706i を買い増ししちゃうと思う。

しかし、今年の7月から8月に発売予定となっているけど、本当にそんなに早く発売できるのだろうか……

Mac OS X のアドレスブックが Google の Contact と同期可能に

どうやら Mac OS X 標準装備のアドレスブック(AddressBook.app) が Google Contacts、つまり GMail のアドレス帳と同期できるようになったらしい。

リンク先の Official Google Mac Blob によれば、これは Mac OS X 10.5.3 Update で追加される機能のようで、以前からある Yahoo! との同期に加えて可能になったということ(実は自分は Yahoo! と同期できるというのも知らなかったけど、これは米国の Yahoo! なのか Yahoo! JAPAN なのか、どちらなのだろう)。Google からの働きかけで実装されたのか、Apple 独自の判断だったのかは分からないけれど、これはなかなかよさげな機能追加。

自分は iCal と Google Calendar の同期に SpanningSync というソフトウェアを使っているのだけど、次はこの機能が標準で載ると嬉しいかも。その際には是非 SpanningSync を適価で買い取るなどして、Apple と Google の両者に貢献してきた開発者に報いてくれるといいな。こういうケースではサードバーティーの開発意欲を削ぐようなことにならないようにすることがけっこう大切だと思う。

2008-05-26

SONY 70-300mm F4.5-5.6G SSM 入手

α700 - SONY 70-300mm F4.5-5.6G SSM - Photoshope Elements 4


以前にも書いたように、amazon.co.jp でソニーの 70-300mm F4.5-5.6G SSM を注文していたのだけど、これが向こう(amzon)の都合でキャンセルされた。まぁ、仕方ないとは思うけど amazon はもうちょっと商品の調達について考えた方がいいんじゃないかなぁ。

奇しくも、時を同じくしてたまたま(?)入ったパチンコ屋でめったにしないパチンコをしてかなり勝ってしまったので、それを軍資金にして他所で購入することを決意。日曜日に梅田のヨドバシカメラに行ってみたら、なんとまぁ、普通に在庫していたので即購入。キャンペーンかなにかで +5%のポイント還元があったのはラッキーだった。

さらに奇しくも当日が誕生日だったりして、神様はやはりちゃんと見ていてくれるのだなぁと思った次第。

2008-05-22

レストランでの写真撮影

先日の結婚記念日の食事をとったレストランでのこと。いつものようにα700を持っていたこともあり、テーブルを担当していたスタッフの方との間で写真の話もした。
α700 - DT16-105mm F3.5-5.6 - IDC SR - Photoshop Elements 4

もうひとつのブログもどき(D*image Days)を見てもらうと分かるように、自分の撮る写真のうちのかなりの量は食事のときに撮影したもの。そんなにいろんなところに外食しに行く分けでもないので、たまに変わったものとか美味しいものを食べに行くときには、なんとか記憶と記録に留めておきたいと思うから。公式には、貧乏なのでうちに帰ったら写真をおかずにご飯を食べるということにしてあるけど:)。

それはともかく、レストランでの写真撮影は他へ迷惑にならなければたいてい大丈夫だと思うけど、店側の都合で不可能なこともある。実際、雰囲気を重視するお店なんかで撮影を断られたこともある。一時期食事より写真を撮ることが目的になってしまっていたような頃があって、そんなときに撮影拒否にあってなんだか凹んでしまったこもある……。念のためにまず確認するのがいいと思う。

上の写真を撮ったお店は雰囲気もいいし、料理も美味しいし、自分的にもとてもオススメのところ。料理の写真撮影も web への掲載(っていうのかな)もOKとのことで、おまけに夫婦の写真も自分のカメラで撮ってくれたりもした。

ちなみに、記念日だとお店でも写真を撮ってくれるのだけど、今までポラロイドだったのがフイルムの生産終了のために、デジカメ+インクジェットプリンタでの出力になっていたよ。

2008-05-19

KeyChain に保存されている AirMac の情報と CP1 の無線LAN設定

α700 - DT16-105mm F3.5-5.6 - Preview.app (写真と本文はあまり関係ありません)

ソニーの Canvas Online CP1 が全然無線LAN につながらないので、 おかしいなと思いつつ、WPA の事前共有鍵 (PSK) を確認すべく、Keychain Access を開いてみみた。SSIDが同じ名前で、「AIrMac ネットワークのパスワード」というのと「AirPort Network Password」というのがあった。

AirPort Network Password の方が変更日がずいぶんと新しく、たぶん、Leopard に OS を更新したときに、keychain も更新されたのだと思う。

keychain に入っている情報はどちらも同じだと思っていたので(ずっとアクセスポイント側も変更してなかったし……)、なんとなく古いほうの項目(「AirMac ネットワークのパスワード」)で、PSKを表示させてそれを使ってみていた。PSKは自分でも覚えている通りのある文章の一節だったので、素直にそれを信じていたのだけど、いくらやっても無線LANがつながらないので、もう一方の新し方の項目を見てみるとこちらではPSKが16進数に変換(ハッシュ値なのかな?)されたものが格納されていた。もしかして、と思ってこの16進をポチポチ(なんせ52桁もある)と入力すると、大当り。無事に CP1 を無線 LAN に繋ぐことができるようになった。

とりあえずはこれでよかったのだけど、実はこの16進数はアクセスポイント(IO-DATA の WN-AG/A という機種)側の UI (ブラウザで見る)からは参照できないようになっている気がする。新規にPSKを設定するときには平文で入力するし、設定ファイルを出力させてもその平文がそのまま載っている。ということは、Keychain にこの情報が格納されていることを知らないと、このアクセスポイントを使っている人には CP1 での WPA の設定ができないのではないかと思う。CP1 を WPA でつないでいる他の人はこんなトラブルはなかったのかなぁ。他の機器(たとえば iPod touch や Wii) は PSK に記憶通りの平文で大丈夫だったので、CP1 平文が使えたらいいのに。普通の人は、AOSS を使うので関係ないということかな。

しかし、いつもながら変なところでひっかかる。無線がつながったのはいいんだけど、次は Picasa Web Album にうまく接続できないというのがあって……。うぅむ。事態に進展があれば続きを書こう。

2008-05-18

Canvas Online CP1 届いた。


Canvas Online CP1
Originally uploaded by rok1966

ソニーの Canvas Online CP1。無線LAN で Picasa Web Album や フォト蔵と連携できるフォトフレーム。

無線LANがうまくつながらなくて、まだほとんど試せていないけど、思ったよりもチャチな感じはしない。ただ、リモコンはプラスチックがペコペコするボタンで、何度も押しているとすぐに破れてしまうのではないかと心配。とくに Opera 入ってたりするので URL を入力したり、WPA の PSK の入力なんかで文字を入力すると果てし無くたくさんボタンを押すのでなおさら。液晶画面が汚れちゃうけど、タッチスクリーンみたいないにはできなかったのかなぁ。

ちなみに、この記事は Flickr に写真をアップロードして、Flickr の「Blog This」を使って書いてみた。タグ(Blogger 的には ラベル)を Filckr の方で付けられたらいいんだけど、この記事のは後で Blogger の投稿エディタで追加した(この付け足し部分も)。

2008-05-13

“α” コミュニティールーム

ソニーの公式のユーザ交流のためのサイト、と言っていいのかな。

型式としては、写真付きの投稿ができる掲示板みたい。今のところは「撮った写真を掲載しよう!」、「撮影テクニックについて情報交換しよう!」、「“α”製品について情報交換しよう!」という三つの掲示板が用意されている。これは、作品自体について、撮影について、機材について、と見事に写真趣味のエッセンスを見抜いたなかなか鋭い分類の仕方で、よく考えているなという印象。

投稿にはカスタマー登録が必要だけど、見るだけなら誰でも見られるようで、過度に閉鎖的にならないようにという配慮が感じられてなかなかいい感じ。もっとも、商売上は潜在的ユーザにもアピールする必要があるわけで、そういう人を締め出さないためだけなのかもしれないけど。

ある程度稼働してみないとどういう雰囲気になるかとか分からないけど、これはある意味ユーザ次第。せっかくソニーが自ら用意してくれたのだから、有効でかつ楽しめる場に成長してくれるといいなぁ。メーカー側の意見なども積極的に出してくれるとうれしいかも。ヤラセは御遠慮願いただきたいけど

Wizardry の作者がこんなところに!

リンクは、コーラにメントスを入れると爆発的に泡が噴出するところをカシオの Exilim EX-F1 の 1200fps モードで撮影したもの。

動画自体も非常に面白い。でも、最後に Videographer として名前が出てくるのがなんと Robert Woodhead。最初の Wizardry の作者その人っぽいのにびっくりした。URL だって「http://www.madoverlord.com/」だし。

懐しい名前を見て思わず反応してしまった。

2008-05-12

OmniGraffle Pro 5 の感想

Mac OS X を Tiger から Leopard にアップグレードしたので、OmniGraffle Professional を Leopard のみ対応の Version 5 にアップグレードしてみた。

もともと非常に出来の良いソフトウェアなので、どうしてもバージョンが上って変更された点についての不満ばかりになってしまうが、そのあたりは割引いてもいいと思う。

マスターキャンパスの廃止と共有レイヤー


実際に使ってみるまでは、共有レイヤーの導入によってマスターキャンバスが廃止されているとは思っていなかった。確かに多くの場合は、共有レイヤーをマスターキャンバスのように使うことはできるだろうとは思う。

マスターキャンバスの場合、これはレイヤーではないので各マスターごとに用紙設定をすることができた。たとえば同一書類中に縦・横のマスターキャンバスを用意しておいて、作成する各ページ毎に必要に応じて異なるマスター適用することで、複数ページに縦・横混在で統一感を持たせた書類を作るのとても便利だった。

共有レイヤーの場合は、これはレイヤーなので縦・横などのページ(キャンバス)毎の属性を持たせることができない。このために、縦・横など異なるページ(キャンバス)属性の混在した書類を作るには、各キャンバスについてこれらの設定を行なう必要があり、マスターキャンバスを使った場合と比べて使いにくい。

また、共有レイヤーはキャンバスが存在しない状態では存在しえない。したがって、ページ(キャンバス)毎にさまざまな設定を行なった複数ページ(キャンバス)の書類を作るためのテンプレートを作成するためには、予めそれぞれの設定に対応した空白キャンバスに必要によってそれぞれに対応した共有レイヤーを含めたものをテンプレートに用意しておくなどの必要があって、スマートではない。

テンプレート


前述のように、OmniGraffle Pro 4 で作成した複数のマスターキャンバスを含むテンプレートから新規に作った書類は、各マスターキャンバスを共有レイヤーとして持つキャンバス一枚のものになる。各マスターキャンバス毎に設定してた属性(ページサイズとか縦横の向きとか)は失われてしまっている。これはちょっといやだ。

「キャンバスのサイズを自動調整する」がチェックされていると、用紙の方向を変えてもキャンパスに反映されない。



プリントシートには横向きに出てくるので、内部的なパラメータは書き変わっているような気もするのでバグっぽい。インスペクタのキャンバスサイズで「サイズはプリンタシートの倍数です」のチェックを付け外しすると変更がキャンバスに反映されるが面倒。

サイドバーのレイヤーとアウトライン


キャンバスサイドバーでは、前面にあるレイヤーが上に表示されるのに対して、アウトラインサイドバーでは前面にあるオブジェクトは下に表示されるというのは気持悪い。
また、翻訳の問題かもしれないが、「キャンバスサイドバー」、「アウトラインサイドバー」なのに「リストスライドバー」という名称の付けかたも変。

メニューで、これら三つは下の図のように表示されているのに、リストスライドバーとアウトラインサイドバーが排他で、キャンバスサイドバーが他の二者と排他でないのは違和感がある。

ステンシル


ステンシルの数が適当な数に収まっている限りは、リストにしてスクロールさせるよりも、以前のようにドロップダウンメニューにしてくれた方が使いやすい。ステンシルのフローティングパレット自体は前より使いやすいと思うので、ここだけ戻してくれればいいんだけど。下の左が OmniGraffle Pro 4 で、右が OmniGraffle Pro 5 のもの。4 のときメニューバーに独立してあった「ステンシル」が 5では消えていて、「ウインドウ」メニューに入っている。

キャンバスサイドバーがイマイチ


特定のページ(キャンバス)のみを印刷したいことも多いが、ページがどこにも表示されていない。バージョン 4 だとサイドバーにちゃんと書いてあったのに。プリントダイアログで、表示中のキャンバスのみ、とか、選択したキャンバスのみを指定して印刷できればまだいいのだけど。
それと、アイコン表示の大きさが標準では大きすぎるし、「小さなアイコンを使用」だと小さすぎる気がする。似たようなキャンバスが続くと区別できない。

前述のように総じて出来のいいソフトウェアなだけに、重箱の隅をつつくようなことばかりだけど、マスターキャンバスが廃止されて代わりになるはずの共有レイヤーの使い勝手が大分違うのが一番ショックだった。これとサイドバーへのページ数表示はなんとかならないかなぁ。

2008-05-09

Ubuntu 8.04 Server でプリンタ共有(できそう)

Ubuntu 8.04 Server で CUPS を使ってプリンタを設定する件について、最初の記事では、AppArmor でひっかかってしまって、次の記事では AppArmor を止めてしまうことでなんとかなりそうだと書いた。

つい先程、「apg-get update」、「apt-get upgrade」したら AppArmor 関連のファイルもアップデートされたらしいので、いろいろと覗いてみると /etc/apparmor.d/abstraction/smbpass というのを見つけた。実質的に「/var/lib/samba/*.tdb rwk,」一行なのだけど、この前のログと見くらべるとこれでなんとかなりそう。というわけで、/etc/apparmor.d/usr.sbin.cupsd に 「#include <abstractions/smbpass>」を加えて試してみた。

sudo /etc/init.d/apparmor restart して、Web で 631番にアクセスして前と同じのようにやってみると……無事、プリンタが追加できた。

ということで、今出先なので共有などはまた次の機会に書くことにしよう。

黄色いメニューと緑のウインドウ

Preview.app で写真をブログ用にリサイズしていたら、どういうわけかメニューが黄色に!

なにをやったかといえば、

  1. 写真(JPEG)を Preview.app で開く。
  2. 「ツール」 → 「サイズを調整…」 でサイズ変更
  3. Control+Z で Undo
だけなんだけどなぁ。

ちなみに、この状態で再度「サイズを調整…」を選ぶなどしてシートを開いたり、「環境設定…」で設定ウインドウを出したりするとそっちも変な色になっている。

この現象が起こっている状態でも、他のアプリケーションに切り替えると平常通りだけど、再び Preview.app に戻ってきても直らない(おかしいまま)。Preview.app を一度終了すると直ってしまって、再現はできなかった。

異常な動作だけど、なんか昔のショボショボなグラフィックしかなかったころのショボかったアプリケーションを使っているみたいでちょっと楽しい。

2008-05-08

IDE は難しいので make でビルド

GUI とか、そもそもユーザインタフェースを作るのが苦手なので、自分で使う小さなツールはコマンドラインで使うように作る。

Goolle の GData API の Object-C 版を試してみようと思って、ソースをダウンロードしてきた。サンプルが付いてくるのだけど、これが Xcode のプロジェクトになっている。*.xcodeproj というのを開けば、普通に使えるようになっている。

実際にビルドしてみると去年野良ビルドした libjpeg をリンクしようとして、まずリンクできない。libjpeg はなんに使ったのか覚えてないのだけど、i386 用のものしかインストールされていなくて、これに対して GDataAPI のサンプルのプロジェクトはユニバーサルバイナリを作ろうとする(10.4u の SDK をリンクする)ために ppc 用がないと文句を言うということらしい。しかし、GData のサンプルがなぜ libjpeg をリンクしようとするのかは謎。試しに 10.5 の SDK を使うようにターゲットの設定を変更すると無事ビルドできた。当然のことながら ibjpeg はリンクされていない(SDK を替えるとなぜ libjpeg をリンクしようとしないのかも謎)。

サンプルで一番簡単そうなのは、CalendarHelloWorld というコマンドラインのツールで、Google Calendar に "hello world" という予定を一つ追加するプログラム。これも Xcode のプロジェクトになっているので、Xcode でビルドしてみた。前述のようにしてなんとかビルドできたものの、コマンドラインに引数を与えて実行する方法が分からず(前にやったことがあるのに)、結局 Terminal.app のお世話に……。後で調べなおしたのだが、引数は該当する実行ファイルの情報ウインドウの「引数」タブで設定するらしい(下図)。


前置きが長くなったけど、自分で書くようなプログラムでは、ソースファイルの数も限られているし、細かなオプションも指定しないし、プログラムのソースは vi(vim)で書いて、昔ながらの make を使ってコンパイルしている。

Mac OS X の場合で違うのは gcc に -framework とか -isysroot などのオプションを使うくらいで、他は普通の UNIX と変わらない。 Cocoa のフレームワークを使うファイルが一つだけのプログラムなら、Makefile を書くまでもなく以下のようにするだけ。

cc -framework Cocoa SourceFile.m -o Executable
GData API のサンプルの CalendarHelloWorld をコンパイルするなら次の通り(ただしビルド済みの GData.Framework が既に /Library/Frameworks にインストールされていること)。
cc -framework Foundation -framework GData CalendarHelloWorld.m -o a.out
実際、自分のプログラムはソースの数が極めて少ないので(単純なツールだけど Foundation フレームワークなどの恩恵は受けたい……)、依存関係の記述に困ることもないし、Xcode の IDE を使うよりもずいぶん気楽だ。もちろん、細かい設定をしたいなら、いろいろと詳しいことを調べて正しくたくさんのオプションを設定したりする必要はあるけど……。

参考までに、Xcode のプロジェクトが出来上がっていて、単にビルドするだけなら xcodebuild というコマンドが使える。プロジェクトの設定通りにビルドしてみるだけなら、Xcode を立ち上げなくていいのでこれも手軽。

というわけで、Mac OS X でも簡単なプログラムを書くだけならコマンドラインでもけっこういけますよ、ということと、実は Xcode の IDE の変化についていけてません、という告白。

SONY からネットワーク対応のフォトフレーム

SONY からネットワーク対応のフォトフレーム Canvas Online CP1 が発表された。

S-Frame シリーズ( DPF-V900 など)が発売されたばかりだけど、両者は微妙に味付けが異なっている。

詳しいことは比較のページを参照するとして、S-Frame シリーズがテレビとの連携を頭に置きながらも基本的にスタンドアローンでの利用を前提にしているのに対して、Canvas Online シリーズ(シリーズ化されるかどうか知らないが)は、テレビとは連携しないけど、Picasa Web Album や フォト蔵などの写真共有サービスに対応し、さらに RSS リーダの機能もあるなどネットワークにつないでの利用に重きが置かれている。これは、内蔵メモリの利用可能量にも表われていて、S-Frmae は 512MB まるごと写真用に使うことができるのに、CP1 だと写真に 85MB、音楽に 15MB しか使えなくなっている。

記事冒頭のリンク先にある「SonyStyle Japan アルバム公開中」というバナーを踏むと、Picasa Web Album に移動するのがなんとなく面白い。普通の人なら So-net Photoあたりを考えるのだろうけど、やっぱり世界が相手だということだろうか。ちなみに CP1 は現状では So-Net には対応していない。

この手のデジタル機器でネットワークにつながるものなら、当然ファームウェアのアップデートでのバグ修正や機能追加(たとえば So-net Photo 対応など)を期待したいところ。

個人的には S-Frame シリーズよりもこちらが気になるかな。

2008-05-06

AppArmor を止めれば cups で OK

昨日、6 x 3: Ubuntu 8.04 Server でプリンタ共有(できてない) で書いた、AppArmor が権限を認めずに cupsd が落ちてしまう件について、AppArmor を止めて試してみたところ、なんの問題もなくプリンタの追加までできた。

AppArmor を止めるにはコマンドラインで sudo /etc/init.d/apparmor stop を実行する。

実際には、例に挙げたプリンタは PostScript オプションを購入していないので、適切なドライバがなくて印刷はできなかったわけだけど……。

で、最近 PM-4000PX が不調で(というかメーカーでのメンテナンスが必要な状態になってしまった)新たに購入した PM-G4500 をつないでみたが、こちらもなんの問題もなく追加・利用できた。ネットワークで共有して、ローカル側(クライアントPC)のドライバを使うには CUPS 側 RAW データを受けつけるようにするなどの変更が必要らしいので、今はそこまではせずに戻して(外して)おいた。

せっかく入っていてデフォルトで有効になっている AppArmor を使わないというのももったいない気がするので、適切なプロファイルがあればいいんだけどなぁ。とはいえ、自宅の openSUSE マシンでは、AppArmor の本家であるにも限らず無効にしてあるんだけど……(^^;)。

2008-05-05

Ubuntu 8.04 Server でプリンタ共有(できてない)

別に必要でもないのだけど、Ubuntu 8.04 Server で CUPS (とSamba)を使ってプリンタを共有してみようとしてハマっている……。

まず、cups はインストールされているので、/etc/cups/cupsd.conf を変更して、ローカルなネットワークからは http(s) でのアクセスを受け付けるようにした(diff 取ったあとで編集しているので行が合わないのは無視して……)。

 # Only listen for connections from the local machine.
-Listen localhost:631
-Listen /var/run/cups/cups.sock
+#Listen localhost:631
+#Listen /var/run/cups/cups.sock
+Port 631

# Show shared printers on the local network.
Browsing Off
@@ -29,18 +30,30 @@
# Restrict access to the server...
<Location />
Order allow,deny
+ Allow 192.168.0.0/24
</Location>

# Restrict access to the admin pages...
<Location /admin>
Order allow,deny
+ Allow 192.168.0.0/24
<Location>

# Restrict access to configuration files...
<Location /admin/conf>
AuthType Default
Require user @SYSTEM
Order allow,deny
+ Allow 192.168.0.0/24
</Location>

# Set the default printer/job policies...
この状態で、サーバの 631 番ポートにブラウザでアクセスするとこんな感じになる。


この画面から、「管理」→「新しいプリンタの検索」と手繰っていくと接続されているプリンタの一覧が現れる。


この場合は、ローカルなネットワーク上のプリンタが表示されているが、USB につないだものなんかもここで出てくるはず。さらに「新しいプリンタの追加」をクリックすると、プリンタ情報(名前、場所、説明)の入力を求めらるれる。


適当に入力して(デフォルトで気にならなればそのままで)、「次へ」をクリックするとプリンタドライバの選択ができる。

ここでも適切なものを選んで(たいていそれっぽいものが既に選択されているみたい)、あぁ、やっとだよと「プリンタの選択」をクリックすると、認証のためのダイアログが表示される。もちろん、設定ファイルなどを作成・変更するための権限が必要なのでこれは当然のこと。で、ユーザ名とパスワードを入力して認証しようとすると…… cupsd 自体が落ちちゃう。/var/log/message あたりを見ると((表示幅の問題で見にくいけど)
May 5 16:32:30 ホスト名 kernel: [257483.589499] audit(1209972750.476:36): type=1503 operation="inode_permission" requested_mask="rw::" denied_mask="rw::" name="/var/lib/samba/secrets.tdb" pid=27412 profile="/usr/sbin/cupsd" namespace="default"
May 5 16:32:30 ホスト名 kernel: [257483.590227] audit(1209972750.476:37): type=1503 operation="inode_permission" requested_mask="rw::" denied_mask="rw::" name="/var/lib/samba/passdb.tdb" pid=27412 profile="/usr/sbin/cupsd" namespace="default"
May 5 16:32:30 ホスト名 kernel: [257483.590671] audit(1209972750.476:38): type=1503 operation="inode_permission" requested_mask="rw::" denied_mask="rw::" name="/var/lib/samba/passdb.tdb" pid=27412 profile="/usr/sbin/cupsd" namespace="default"
May 5 16:32:30 ホスト名 kernel: [257483.591169] audit(1209972750.476:39): type=1503 operation="inode_permission" requested_mask="rw::" denied_mask="rw::" name="/var/lib/samba/secrets.tdb" pid=27412 profile="/usr/sbin/cupsd" namespace="default"
May 5 16:32:30 ホスト名 kernel: [257483.591598] audit(1209972750.476:40): type=1503 operation="inode_permission" requested_mask="rw::" denied_mask="rw::" name="/var/lib/samba/secrets.tdb" pid=27412 profile="/usr/sbin/cupsd" namespace="default

みたいな感じで AppArmor が cupsd のファイルアクセスを拒否しちゃっているみたいになる。ということでお手あげ状態。AppArmor 用の cupsd のプロファイルを変更すればいいのかもしれないけど、よく分かってないので今日はこのへんで止めておくことにした。デフォルトでこれだとけっこうハマる人は多そうだ(ググってみると、過去にも同じよう問題はあったらしいが、update で解決したことになってるんだけど、最新の 8.04 でもこれだというのなぜだろう)。

あぁ、面倒くさいけどちょっと楽しい。

2008-05-03

Ubuntu 8.04 Server の syslogd オプション

前に上記のような記事を書いたけど、その時は Ubuntu のバージョンが確か 7.04 だったはず。今読み返してみたら、記事中でバージョンについて触れているところがない。時間がたってから参照されるときのことを考えるとちゃんと明記しておくべきだったと思う。

それはともかく該当記事中で問題になっていた syslog のオプション問題(コメントに指示されているように変更しても実は意味がなかった)は 8.04 では解決されていた。というか実質的にはなんにも変わりがないんだけど、/etc/init.d/sysklogd で 7.04 では
# Options for start/restart the daemons
# For remote UDP logging use SYSLOGD="-r"
SYSLOGD="-u syslog"
と書かれていた(それなのに、ここを変更しても後で /etc/default/syslogd が $SYSLOGD の設定を上書きしてしまう)のが
# syslogd options should be set in /etc/default/syslogd
SYSLOGD=""
と明示的に /etc/default/syslogd を変更せよとの指示に変更されていて実装に即したコメントになっているということ。

ところで、Ubuntu のバージョン (7.04 とか 8.04 とか) はどうやったらコマンドで知ることができるのだろう……。

Ubuntu 8.04 のメモ

  • webmin がまだサポートされていない。
    deb パッケージをもらってきてインストールする方法もちょっと問題があるらしい。対応待ち? 自分でやる分には無くてもそんなに困らないが、人になにかさせようとすると必要。
  • 8.04だからというわけではないけど、LTSP(Linux Terminal Server Project) を試そうと思ったのだけど、自前で dhcp を実行するのが前提になっているみたいで、既存の環境にあてはめるのは面倒。実験用のセグメントを分けろということか……
  • インストール時に「日本語」を選んだらデフォルトのロケールが ja_JP.UTF-8 になった。コンソールの表示でメッセージが化ける。対処は容易にできるけど……。
  • jp.archive.ubuntu.com の調子がいまいち。
    つながったり、つながらなかったり。リースされたばかりなので時期的に仕方ないかな。インストール時に選んだ言語の地域のサーバーが設定されるのかなぁ。
あと、ロートルなので rcs は一番にインストールした。これで設定ファイルの変更も安心。

似てないけど、似ている

今日の新聞に載っていた GM のHUMMER 3 の広告。キャッチフレーズは LIKE NOTHING ELSE。確かに H3 に似た車はあまりない。

α700 - SONY 100mm F2.8 Macro - Preview.app

で、こっちは SONY が最近世界的に使っているキャッチフレーズ。


右下隅に小さく like.no.other。いかにも SONY らしい。

でも LIKE NOTHING ELSElike.no.other ってのは似ている。

久々に日本橋へ行ってきた

何日か前に久しぶりに日本橋へ行ってきた。

α700 - DT16-105mm F3.5-5.6 - Preview.app

秋葉原同様にアレゲの方向が昔とはずれてきているのは分かっていたことだけど、昔ながらのジャンク屋や部品屋、日本橋っぽい電気屋なんかが減っているのは寂しいものがある。当然の如く、メイド喫茶(カフェ)とかメイド・リラクゼイションとかその手の類いのお店もちらほら。連休中にも関わらず、メイド姿でチラシを配っているような女性が見当たらなかったのは秋葉原とはちょっと違う感じだけど、普通の女の子(だと思う)がそれっぽい格好をして歩いているのが目立つような気がした。女の子同士で歩いていたり、写真のようにアベックだったり(まぁこの子はちょっとフリフリでメイドっぽい(?)だけで普通の範疇には入るかもしれないけど)。

もしかしたら、メイドさんが一緒に日本橋を歩いてくれる(とか買物に付き合ってくれるとか)というようなサービスがあるのかもしれない。

2008-05-02

Ubuntu 8.04 Server on HP Proliant ML110 G5

HP の廉価サーバ(Proliant ML110 G5)が本当に廉価だったので、買ってみた。約15000円。これでメモリ 512MB と 80GB のハードディスク、DVD-ROM ドライブまで付いているのだからたいしたもんだ。ML110、作りはけっこういい。DELL の SC430 とか IBM の 3105(だっけ)もそうだけど、こういう安価なサーバでも筐体や部材はそれなりに高価なものと共用されているのか質感はいいものばかりで、こんなのばかり売れたらメーカは儲からなさそうな気もする。

Windows マシンはとりあえず間に合っているので、これは事務所に持ち込んでサーバにしていろいろ遊ぶ。以前の FreeBSD のサーバが壊れてからずいぶんたつが、若干不便だとは言え、他のスタッフにはこんなものはなくてもなんの問題もなかったわけだ。ただ、NAS として使っている Buffarlo の LinkStation というのがやっぱり痒いところに手が届かない感じが強くてこれを置き換えて、その上でいくつかのサービスを加えることができれば便利にはなるはず。

今回は FreeBSD ではなくて、Ubuntu 8.04 Server を使うことにした。別になんだっていいんだけど、別店舗の事務所で使っていてなんとなくしっくりきたので。今となっては FreeBSD はちょっと手間かかる感じで敬遠してしまったけど、趣味としてはそのうちまた追い掛けていきたい気分はある。

というわけで、今 Ubuntu Server の初期インストールが済んだところ。なんだか楽しいな、るんるん。